北九州市は、中小企業支援のための融資制度を設けています。連鎖倒産防止資金もそのうちの1つです。事業を営むうえでは、取引先企業の倒産は大きなリスクです。

売掛金が回収できない、費用を支払ったのに仕入れが滞るなど、取引先企業の倒産は自社の経営にも大きな打撃を与えます。このように、1つの企業が倒産したことで他の企業も連鎖的に倒産することを防ぐことが連鎖倒産防止資金の目的であり、同市の中小企業支援策の一環です。

今回は、連鎖倒産防止資金の内容と申請方法をご紹介します。

北九州市の中小企業支援策 連鎖倒産防止資金とは

北九州市の融資制度のうちの1つである連鎖倒産防止資金とは、取引先企業の倒産などによる連鎖倒産を防ぐことを目的とした中小企業支援策です。必要な資金を融資することで、経営の立て直しを支援します。

連鎖倒産防止資金とはどのような制度で、いつ活用できるのかをまとめました。

<融資対象者>

北九州市内に事務所または事業所を持ち、かつ今後も6か月以上同一事業を営み、市税を滞納していない次のいずれかの類型に該当する中小企業者が対象です。

①中小企業信用保険法第2条第5項第1号の規定に基づき、国が指定する大型倒産の影響を受けた
②直接取引がある他の企業の倒産により経営に重大な影響を受けたと市長が認めたもの

以上のいずれかに該当する場合、融資の対象となります。申し込み期間は、①②いずれの類型に該当するかで異なります。

<融資限度額と使途>

融資限度額は4,000万円以内で、使途は運転資金に限られます。返済方法は一括償還または分割償還を選択できます。

<融資の条件>

融資期間は据置期間24か月以内を含む10年以内です。融資金利は1.4%で、認定の類型により0.1%の割引を受けられる場合があります。他に信用保証料が発生し、担保や保証人が必要な場合があります。

北九州市の中小企業支援策 連鎖倒産防止資金の申請方法

連鎖倒産防止資金の申請には、所定の申請書その他の添付書類の提出が必要です。また、取引先企業が倒産したことを証明する書類や、債権額が分かる書類なども必要となります。申込みは取扱金融機関15行で行い、北九州市産業経済局中小企業振興課に対して認定申請を行います。

まとめ

連鎖倒産防止資金とは、他企業の倒産により経営に重大な影響を受けた中小企業に対する融資制度で、北九州市の中小企業支援策の一環です。自分が健全に事業を行っていても、取引先の倒産までは防ぐことが難しく、多額の売掛債権などがあれば事業に大きな悪影響をもたらす可能性があります。

北九州市では、連鎖倒産防止資金以外にも中小企業支援のための複数の制度を設けています。連鎖倒産防止資金の目的や類型を知った上で、もしものときに備えましょう。

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